秋の味覚の王様といえば、やはり松茸でしょう。
キノコ好きな人からすると、毎年松茸を食べないと秋が来たという感じがしない!なんていう人もいるほど。
何を隠そう、私のおばあちゃんがまさにそうなんです。
年代的に贅沢とは無縁の祖母なんですが、1年に一度の贅沢として、毎年松茸を食べるのを楽しみにしているのです。
しかし、松茸は天然のキノコのため仕方がないのですが、不作豊作の差が激しく、ものすごく高いときもありますよね…。
高級キノコとはいえ、1本数万円もするとなると、さすがにそう易々と買うことなどできません。
そこでここでは、松茸が生える条件を知って、自分で松茸を取る方法をご紹介したいと思います。
もし、松茸狩りに行って自分で取ってみたい、もしくは、知り合いで松茸が生えそうな山を持っているというという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
松茸の生える条件を知ることが松茸狩りの第一歩
松茸を自分で探したいと思うのであれば、まずは「松茸が生える条件」を確認しておきましょう。
ただやみくもに山の中を探し歩いても、松茸が見つかることはありません。
それどころか、山を踏み荒らすなどマナー違反になってしまうこともありますから、「ここが本当に松茸の取れる山なのか?」は必ず確認しておくべきだといえます。
では、松茸は一体どんな場所、どんな条件で生えるのでしょうか。
松茸が生える条件や場所
松茸は秋の味覚というように、主に秋になると取ることができます。
目安としては、地面の温度が19℃近くまで下がり、キンモクセイの香りがするようになると、松茸狩りのシーズンなのだとか!
松茸は、一般的には「アカマツの根元」に生えると言われていますが、アカマツの他にも、コメツガ、ツガ、ハイマツ、エゾマツなどの針葉樹の根元にも生えることがあります。
初心者の人は、アカマツの林へ行くのが確実でしょう。
その他の条件としては、
・痩せた土地
・日当たりの良い南向きの斜面
に松茸は生えてきます。
松茸が見つかる探し方!ポイントを知って松茸ガバガバ作戦!?
先ほどもお話ししましたが、松茸はただやみくもに山を歩き回ったところで、見つかるものではありません。
探し方をきちんと知っておかないと、無駄な時間と労力を費やすことになりますので、注意しましょう。
松茸の生える条件のところで述べた通り松茸は…
・痩せた土地
・日当たりの良い南向きの斜面
に生えます。
その他にも、
・風通しが良いところ
・水はけの良いところ
には松茸が生えやすいです!
北東の斜面には松茸はありませんから、まずはコンパスなどを使って、「自分がどの方向を向いているのか」を確認することから始めましょう。
確実に南東の方角へ行くことが大切です。
松茸を探すときのポイント
松茸は、地面から1~2cm程度しか顔を出していません。
松茸が取れる時期には、マツの葉(チクチクする尖っているやつ)が大量に地面に落ちているので、初心者の場合は松茸に気づかずに通りすぎてしまうことも。
確かに、地面から1~2cmだと、大人の目線より遥かに下ですからね。
(私も、松茸狩りに行ったら、間違いなく見逃してしまう自信があります 笑)
ですから、上記で示した条件に当てはまるアカマツの根元は、かがんで下から覗きこむような形で探しましょう。
松茸は集団で生える習性がありますから、1本見つけたらその周辺も念入りに探してみることがおすすめです。
運が良ければ、一気に松茸が4~5本も手に入ることもありますよ!
松茸を美味しくいただくための上手な取り方
松茸は、取ったら終わり、ではありません。
松茸狩りは宝探しのようなものなので、「探すのが楽しい!」という人もいるでしょうが、やはり取ったあとはおいしくいただきたいもの。
松茸をおいしくいただくためには、その取り方にもポイントがありました!
松茸の上手な取り方
松茸は、地面から1~2cm程度しか顔を出してはいませんが、軸は意外と長いもの。
小さいものでも、軸は10cm以上はあるものが大半です。
松茸を傷つけないようにと周りを掘る人がいますが、掘るのはNG!
松茸が生えるための菌床を壊してしまうと、来年から松茸が生えなくなってしまいます。
だからといって、松茸の見えている傘の部分を持って、むりやり引っこ抜くのももちろんNGですよ。
むりやり引っこ抜こうとすると、途中で切れたり傘が傷ついたりしてしまいます。
松茸を取るときは、指をできるだけ土の奥のほうまで入れて、左右に揺らすようにしながら上に引き抜くのが正しい取り方。
この取り方ならば、松茸を傷つけないだけでなく、周りの環境も壊すことがありません。
★松茸をとった後の洗い方や下処理、保存方法についてはこちらにまとめました!

要確認!松茸狩りのルールと注意点
松茸狩りに行くときには、きちんとルールを守ることが鉄則です。
ここでは、松茸狩りのルールや注意するべきことについてまとめていますので、必読してください。
松茸狩りで注意すること①勝手な入山禁止
松茸はアカマツの林にあるといいましたが、アカマツを見つけたら勝手に入ってもいい、ということはありません。
松茸は高級食材であることからも、松茸のとれる山は個人の所有であったり、高いお金を出して権利を買っている人(=山主)がいるからです。
私有地に勝手に入るということは、不法侵入にあたるもの。
さらにそこから勝手に松茸をとって持っていってしまっては、窃盗罪で訴えられる可能性があるのは言うまでもありません。
松茸をとるときは、「松茸狩り」をしている園に申し込むか、山主にお金を払って入山させれもらうなど、しかるべき手続きを踏んでからにしてください。
松茸狩りで注意すること②熊対策
松茸のとれる山は、熊が出る可能性もあります。
近年では、人里に近い場所に熊が出ることもありますから、熊対策としての鈴は必ず持っていきましょう。
松茸狩りで注意すること③ビクの用意
ビクとは、松茸を入れる籠のことです。
取った松茸はビニール袋に入れてもいいのですが、胞子が落ちるようにビクに入れておいたほうが良いと言われています。
松茸狩りで注意すること④山歩きのマナー
山歩きは、必要以上に山を荒らさないこと、山を汚さないことが最低限のマナー。
踏み荒らさない、掘らないことはもちろん、出したゴミは必ず持ち帰るようにしてください。
松茸狩りで注意すること⑤必要な装備
松茸狩りは、必ず【黒以外の上下長袖の服】で行って下さい。
黒以外にするのは、時期的にスズメバチがいる可能性があるためです。
山は足場が悪いところもあるので、長靴を履いていくのがおすすめ!
その他の装備としては、
・カッパなどの雨具
・タオル
・虫除けスプレー
・コンパス
・キノコ図鑑
・水や非常食(1人で行く場合)
などがあると良いでしょう。
山には毒キノコもありますから、毒キノコを見分けるためのキノコ図鑑は必須です。
松茸狩りが楽しめる時期とそのお値段は?
最後に、松茸狩りが楽しめる時期と、値段について触れておきます。
松茸狩りは主に関西や岐阜・長野、山形などの山で、【10月初旬~11月中旬】頃に行うことができます。
料金については様々ですが、入山料のみの場合で2,000円~4,000円程度、松茸料理つきのプランで10,000円~15,000円程度というところが多いようです。
入山料のみの場合は、取った松茸は買い取りであることが多く、場合によっては「取ったものは無料で持ち帰りOK」のところも!
旅館の宿泊プランと松茸狩りがセットになっているところもあるので、遠方から松茸狩りに訪れる人もいるようです。
プランや内容、値段は様々なので、色々と探してみてはいかがでしょうか。
松茸は生える条件を知ると見つけやすい!上手な探し方と取り方のまとめ
松茸が生える条件や、松茸の探し方、取り方について紹介しました。
松茸は、条件や探し方のポイントを押さえておけば素人でも見つけることはできます。
ただし、松茸の生えている山はほとんどが個人の持ち物であるため、入山するためには山主の許可をとることを忘れずに。
きちんとルールを守り、楽しく秋の味覚である松茸狩りを楽しみましょう!
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